2007年07月31日
世界の頭脳―人間回復をめざす教育構想
世界の頭脳―人間回復をめざす教育構想価格(税込):¥ 1,890 人気 608796 位 通常24時間以内に発送
著者:ハーバート・ジョージ ウェルズ
出版社/メーカー:思索社(1987-10)
世界が「世界」として考え、生き残る為に 本書はウェルズが1936-38年に行った講演等の内、百科全書思想に関するものを中心に集めたもの。この場合の百科全書思想とは単に大きな百科事典を作ると云うだけでなく、あらゆる情報を分類整理・比較検討する為の大規模な組織・機関を設立することを含んでいる。それは生物学に基づく「人間生態学」を研究する為、そしてその成果を公開し、討議し、教育に齎し、人類全体の知性の向上を可能にする為のひとつの強力な思想である。「世界の頭脳 World Brain」とは、現行のバラバラで旧態依然とした大学・研究所・文献・国家教育機関等に代わって、より優れた制度によって人類を導くもののことである。学ぶか絶滅するか、人類にはふたつの道しか残されていないと考えていたウェルズにとって、教育と知的情報制度の改革は「あればいいもの」ではなく、どうしても必要不可欠なものだった。世界全体規模で知性の眼差しを向け、また人類を基本単位として思考する人々の出現は、本書が発表された第二次世界大戦前夜に於ては正に人類の存亡を賭けた主張であったことだろう。世界中の情報が一瞬で手に入るこの21世紀に於てでさえ(マーチン・ガードナーは自著の中で、本書を「インターネットとWWW」を予言したものだとして絶賛している)、ウェルズの思想は時代を遙かに先取りしている。この先人類が知性の力によって恒久平和を達成出来るかどうかは、今尚喫緊の課題として我々の前に重くのしかかっているからである。










