2008年03月22日
イノセント 無修正版 デジタル・ニューマスター
イノセント 無修正版 デジタル・ニューマスター価格(税込):¥ 5,040 人気 12590 位 通常24時間以内に発送
ルキーノ・ヴィスコンティ
監督:ディディエ・オードパン
出版社/メーカー:紀伊國屋書店()
Amazon.co.jp 常に社交界にスキャンダラスな話題を振りまくトゥリオ伯爵(ジャンカルロ・ジャンニーニ)は、未亡人の公爵夫人テレザ(ジェニファー・オニール)に夢中になるが、ないがしろにされた妻ジュリアーナ(ラウラ・アントネッリ)は作家フィリポ(マルク・ポール)との不倫に走り、彼の子どもを生んでしまうが…。 ガブリエーレ・ダヌンツィオの小説を原作に巨匠ルキノ・ヴィスコンティが手がけた豪華絢爛たる愛欲劇。自らの死を予告したと思しき『家族の肖像』の次に撮った作品で、ここにはヴィスコンティ自身を投影させたキャラクターこそ登場しないまでも、そもそも彼の出自でもある貴族階級の地獄のような悲劇を冷徹に描くことで、自らの人生そのものにピリオドを打とうとしているかのようにも思えてならない。事実、これが彼の遺作となった。(増當竜也)
超人じゃない 原作ではトゥリオは自殺なんかせずに生き続けるのだが、ダヌンツィオが描いた主人公が「超人」だとすれば、自殺してしまったヴィスコンティ描くトゥリオは、超人であろうとしつつもかなわなかった自己愛の塊のように見えた。ラストでエルミル邸に招かれたラッフォー公爵夫人が「あなたそのもの」という息苦しくなるようなインテリアでそれを視覚的にも表現しているんだろう。このローマ本邸は母の住むバディオラやリラ荘とは全然違って、時代背景があるにしても、その主の精神が尋常でないことが表れている。結局トゥリオは超人たらんとしていまだ超人たりえず、内部から崩壊して生き続ける未来の自分に耐えられずに自ら命を絶った、と私は考えたんだが、いかがでしょうか。ところでヴィスコンティはこの重い映画でも、それ以前はわりに軽いキャリアしかない俳優であるジャンニーニやアントネッリを主役をやらせたり、「山猫」のバート・ランカスター同様、ハリウッドのジェニファー・オニールにイタリア貴族をやらせて、それが見事にはまっているのは、いまさらながら感嘆のほかない。
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