2008年12月02日
Javaで学ぶ数値解析
Javaで学ぶ数値解析価格(税込):¥ 3,150 人気 220816 位 通常24時間以内に発送
著者:和光システム研究所
出版社/メーカー:東京電機大学出版局(2005-04-10)
対象の読者は誰なのか? レイアウトが洗練されていて、非常に読みやすい書籍です。9割以上の頁において図や表、網掛け背景等が適度に含まれており、しつこくない程度にメリハリが効いています。話題が数値解析であるからには、複雑な式変形の記述は避けて通ることはできませんが、この書籍は巷でよく見受けられる単調で退屈な数学書籍とは一線を画していて、理解がやや困難な内容でも少々の頑張りで読み切ることのできる1冊です。この書籍を編集された方を大いに賞賛したく思います。しかしながら、内容に関していくらか不満な点もあります。まず挙げられるのは、長年のFortran利用に由来すると思われる、著者のコーディングに関する癖です。具体的には、短くわかりにくい変数名、Sort_BubbleのようなJavaにおける一般的な命名規則の無視、同一行内での複数の変数宣言、スコープを考慮しないループ変数の乱用etc.こういった旧来的でJavaの流儀に沿わない諸処の事柄は、冒頭に掲げられている「数値解析の熟達者に対するJavaへの招待」という目的に反していますし、ソースの可読性が考慮される近年のトレンドを考えても、こういった古いコーディングは覚えて欲しくないというのが正直な感想です。(経験の浅い人ほど、こういったコードによる悪影響は芳しくないです)また、話題が数値計算であるにも関わらず、各手法の利・不利点、誤差の評価、効率の問題といった事柄の議論が少なく、ただ単に手法の紹介するに終始してしまっている部分が多々見られるのもどうなのかと思いました。この点も、冒頭の「初学者に対する数値解析の解説」というのには今一歩なのではないでしょうか。中堅の学者がカタログとして利用するには非常に扱いやすい1冊と言えるでしょう。しかし初学者の手に持たせるべきかどうかには、はっきりうなずくことはできません。
・ Javaで学ぶシミュレーションの基礎
・ Javaによる流体・熱流動の数値シミュレーション
・ Javaによる連続体力学の有限要素法
・ Javaで初等数学のグラフを描く本―プログラミングの基礎からスタート! (I・O BOOKS)
・ CIP法とJavaによるCGシミュレーション

